疲れにくい車という安全――メルセデス・ベンツが追求する快適性。 コラム 安全性

メルセデス・ベンツの運転支援装備には、さまざまな運転中の疲労を軽減するための機能があります。まず「アクティブディスタンスアシスト・ディストロニック」は、前の車との車間距離をキープし、状況に応じてスムーズに加減速を行います。また、モデルによって停止からの自動再発進機能も採用。高速道路での渋滞時、停止から30 秒以内に前走車が発進した場合、自車も発進します。これにより車間距離の維持に神経を使わずに済むため、ドライバーの疲労を大幅に軽減します。
「アクティブステアリングアシスト」は、レーダーセンサーとカメラが車線のカーブと先行車を認識し、ステアリング操作をアシストすることで、車線中央を維持した走行や先行車への追従走行をサポートします。特に直線やカーブの多い道路での運転負担を軽減してくれます。これらの機能は完全な自動運転ではありませんが、ドライバーをサポートし、疲労軽減の手助けをしてくれます。

メルセデス・ベンツは、安全性能と同様に快適な車内環境の追求にも力を注いできました。「エナジャイジングパッケージ」は、車内の空調、音楽、香り、ライトやリラクゼーションなどのシート機能を統合的にコントロールし、乗員の快適性を高めるためのシステムです。気分や状態に応じたテーマを選択するだけで、リフレッシュ効果やリラックス効果、活性化効果が得られます。機能は個別にも制御でき、運転席・助手席でそれぞれ異なる設定が可能となっています。快適な環境を整えることで、運転中に感じやすい疲労感やストレスが和らぎ、長距離運転でも集中力を持続しやすくなります。

長時間の運転は、姿勢の固定や血流の滞りによって、身体に疲れが蓄積されていきます。この疲労をやわらげるのが、「リラクゼーション機能」です。これは、温めた石を使った伝統的なもみほぐしの施術を基に開発されたもので、背中を温めながら優しく刺激し、血行促進と筋肉の緊張緩和を図ります。さらに、ドライビング中にシートポジションを僅かに変化させることで背骨にかかるストレスを緩和する「シートキネティクス」が、同じ姿勢による身体のこわばりを軽減し、自然な姿勢変化を促します。
また、快適性を支える装備として「シートヒーター」と「シートベンチレーター」も備えられています。寒い日にはシートを素早く温め、夏場には送風によって蒸れを防いでくれます。これらの快適機能によって、シートは単に座るだけではなく、長距離ドライブを支える重要な役割を担う存在となっています。

長時間の運転では、自覚のないまま疲労により注意力が低下することや、眠気が強まっていることがあります。メルセデス・ベンツは、そうした無意識の疲れや眠気を見逃さないために、「アテンションアシスト」を搭載しています。走行開始から15～20分の間に、ドライバーの運転スタイルを独自に測定。その後はステアリング操作の揺れや車両の動き、運転時間、時間帯、スイッチ類の操作有無など、さまざまな情報をもとに集中力の低下を監視します。異常が見られると、アイコンと警告音で休憩を促します。さらに一部のモデルには、赤外線カメラでまぶたの動きを読み取る「マイクロスリープ警告機能」も搭載されており、瞬間的な睡眠状態に陥る兆候を検知すると即座にアラートが発せられます。車がドライバーの小さな変化を察知し、眠気のサインを逃さず、早めに注意を促す。それが、事故を未然に防ぐための重要な仕組みです。

事故は突然ではなく、疲労の蓄積や注意力の低下、そして居眠りなどによるわずかな油断の積み重ねで起こります。だからこそ、事故を防ぐには疲れにくく、快適であることが大切なのです。メルセデス・ベンツは、走行中の疲労をできるだけ軽減し、移動そのものを快適に過ごせるよう工夫を重ねています。ぜひ一度試乗を通して、そのこだわりや心地よさをご自身で感じてみてください。