持続可能な社会のための選択――電気自動車が変える未来と暮らし。 コラム 電気自動車（EV）

展示会は、未来のモビリティを映し出す場として進化してきました。1889年のパリ万博では、カール・ベンツが世界で初めてガソリン車を出展し、新しい移動手段の可能性を世界に示しました。1970年の大阪万博では、来場者の移動用に電気自動車が導入され、電気自動車が「未来の乗り物」として注目されるきっかけとなりました。その後2010年の上海万博では、より本格的にEVバスや電動タクシーが大量に導入され、持続可能な都市交通という観点から電気自動車の役割が具体的に示されました。Mercedes-Benzもこの上海万博に参加し、自社のEV戦略や、持続可能な社会を目指した未来の都市交通ビジョンを世界に向けて発信しました。
このように展示会は、新たなモビリティビジョンを発信し、時代ごとの社会課題に応える場でもあったのです。

近年、電気自動車への注目が高まっている背景には、大きく3つの要素があります。
まず、深刻化する環境問題です。地球温暖化対策としてCO₂排出量の削減が重要視される中、走行時にCO₂を排出しない電気自動車は重要な選択肢として期待されています。都市部では大気汚染の原因となる排出ガスの低減にもつながり、よりクリーンな都市環境づくりにも貢献します。
次に、社会全体の価値観の変化です。持続可能な社会を目指す動きが加速する中、環境に配慮した選択肢に対する支持が高まり、個人や企業の間でも電気自動車の導入が進んでいます。政府による補助金等の支援策も、電気自動車の普及の後押しとなっています。
さらに、技術の進化が実用性を大きく押し上げています。バッテリー性能の向上により航続距離が伸び、充電インフラも整備が進んだことで、電気自動車は日常生活において十分に使いやすい存在となりつつあります。
こうした背景を受け、電気自動車は私たちの車選びの有力な選択肢として存在感を強めつつあります。

Mercedes-Benzは、自動車メーカーとしての責任を果たすべく、原材料の調達から生産、使用、リサイクルに至るまで、すべての工程で環境負荷を最小限に抑える取り組みを推進しています。
たとえば、2022年以降、世界中の自社工場で再生可能エネルギーを活用したカーボンニュートラルな生産体制を整え、製造時の環境負荷削減を実現しています。車両に使用される素材にも配慮がなされており、可能な限りリサイクル材や再生可能資源を活用しています。また、電気自動車に不可欠なバッテリーについても、サステナブルな循環型社会を目指して、使用済みバッテリーの回収・再利用に取り組んでいます。
このように、Mercedes-Benzは単に電気自動車を生み出すだけでなく、持続可能なモビリティ社会の実現に向けた取り組みを進めています。

電気自動車は、環境への貢献だけでなく、私たちの暮らしにもさまざまな変化をもたらしています。
まず、静粛性です。エンジン音がないため、街中や住宅街でも静かに走行でき、周囲への騒音を大幅に低減します。ドライバーにとっても、より落ち着いた運転環境が得られ、移動そのものが快適な時間へと変わります。
また、電気自動車は「走る蓄電池」としての役割も果たします。災害などによる停電時には、車のバッテリーから家庭用電源として電力を供給できるモデルもあり、非常時の安心につながります。
このように、電気自動車は、単なる移動手段にとどまらず、安心・快適な暮らしを支える存在へと進化しています。充電のスポットの拡充も進み、日常生活での使いやすさが高まっています。商業施設や公共施設、高速道路サービスエリアなどでも充電器設置が進み、今後ますます便利に電気自動車が使えるインフラが整っていくでしょう。

電気自動車は、未来のモビリティを象徴する存在として、いま私たちの身近な選択肢となりつつあります。Mercedes-Benzでは、こうした電動化への取り組みを通じて、静かで力強い走行性能と、環境にやさしいモビリティ体験を提供しています。ぜひ、Mercedes-Benz正規販売店にて、最新の電気自動車の走りをご体感ください。